資格の中でも人気トップランキングに入るFP資格。
でも中には「本当に役に立つの?」「どうせ役に立たないんでしょ」と疑問に思う方もいるでしょう。
そこで今回はFP資格はどんな風に役立つのかを解説していきます。
FP資格は仕事に役に立つのか
FP資格を取得しようと考える人の多くは仕事に役立てたいという思いからでしょう。
ではFP資格そのものは仕事に役立つものなのか?FP資格を取得しても就職や転職に役に立たないと言っている人もいます。
この答えはその職種によるところが大きいです。
まずFPは「企業系FP」と「独立系FP」の2種類に大きく分けられます。企業系FPとは企業に属している人がFP資格を取得して活かすパターンで、独立系FPとは個人や法人としてFP事務所を立ち上げたり、もともと事業で行っている人がFP資格を取得して業務の幅を拡げるといった形です。
企業系FPの場合、金融関係や保険関係の会社で取得する方が多いです。またそういった業界では資格取得を推奨しているところやキャリアアップの条件としているところもあります。従って、このような業界への就職や転職を考えている人にはまさにうってつけの資格と言えます。これは人事を経験してきた方に聞いた話ですが、資格というのは「目に見える結果」なので判断材料として有効になるとのことでした。資格というのはその知識を持っているということだけでなく、その資格を取るために努力してコツコツ勉強することができることを意味し、それはセルフコントロールに優れているという判断材料にもなります。同レベルの2人で迷ったら間違いなく資格保有者が優先されるでしょう。そのような理由からも、これから就活を迎える学生にもおすすめの資格です。ただし、これはあくまでもFP資格者を求めている場合や取得を推奨している企業、またFP資格を活かすことができる企業になります。当然ながら畑違いの会社でFP資格をアピールしても効果は薄いでしょう。FP資格は就活や転職の際のひとつの武器でしかありません。FP資格があれば絶対に有利になるというわけではないのでご注意を。
次に独立系FPですが、まだまだ数としては多くないですがFPとして事務所を開業して活躍している方もいます。FP事務所の業務内容は主にコンサルティング業務になります。またもともとの事業に加え、業務拡大のために資格を取得する方もいます。例えば税理士事務所や社会保険労務士、行政書士といった士業、保険代理店などの保険関係などです。こういった職種との相性も良いためダブルライセンスで業務を行っている方も多いです。ただし、これもFP資格を生かすも殺すも自分次第です。FP事務所を開業したから必ず上手くいくとは限りませんし、ダブルライセンスでも仕事が入ってこないという人もいるでしょう。そこはシビアに考える必要があります。ただ、FP資格を活かして稼いでいる人も現実として存在します。あくまでもFP資格は武器のひとつなので、これをどう使うかが重要なのです。
FPで学んだことは実生活でも役に立つ
FP資格試験で学ぶ内容は自分の生活にも関係の深い内容ばかりです。
例えば、保険、税金、不動産、ローン、相続などなど。
誰もがその問題に直面するであろう内容を学ぶことができますので、実生活にその知識を役立てることができます。なので主婦の方など仕事には直接活かすタイミングがないと思っている方にもおすすめの資格なのです。
ちょっと時系列に沿ってお話をしていきます。
例えば、企業に就職して社会人になるとまず100%の確率で保険の勧誘がきます。周りにも保険は入っておいた方がいいよと言われるでしょう。けど保険の内容が複雑でいまいち理解できないという人は多いです。しかし保険は住宅の次に大きな買い物と言われています。それだけの額を支払うのですから、できるだけしっかりと選びたいですよね。また既に保険に入っている人でも、自分の保険料って高いんじゃないかと見直しをする方も増えています。そんな時にもFPで学んだことが活かされます。保険の話をされてよくわからないのは当然です。知らないのですから。けど少しでも知識があれば全く違います。少なくとも相手の言っていることが理解できます。
次に結婚をして住宅を購入するとしましょう。不動産で重要になってくるのがローンや税金です。住宅ローンの仕組みを知る重要性はもちろんのこと、住宅にかかる税金なども考慮しなければなりません。また、住宅購入では様々な税制優遇がされる場合があります。こういった情報も知っているのか知らないのかで大きな差になります。
子供が出来れば学資保険の検討もしなければなりません。親が亡くなれば相続の話も出てきます。そのうち自分も年を取ってきたら終活も考えなければなりません。このように私たちはお金に関する問題は避けて通れないのです。
しかし、だからと言ってその全てを完璧に知っている必要はありません。ただ、少しでも知識があり、その分野ついて学ぶことにアレルギーを持たないことが重要です。その入り口としてFP資格ほど最適なものはないと断言できます。
個人的に役に立ったと思った場面
個人的にFP資格を取得して役に立ったなと実感した場面は保険の加入と住宅ローンです。
保険というと難しいイメージがありますが、少し学ぶだけでも印象がだいぶ違ってきます。また保険のパンフレットなどではメリットが大々的に書かかれていたりしますが、FP資格の勉強ではあくまでも中立公平に学習します。保険という仕組みや種類について知るだけでも、今の自分に保険が必要なのか、必要ならどの種類の保険なのかが見えてきます。そもそも保険は不慮の事故があった際の補償のためにかけておくものです。保険でもっとも有名なのは生命保険ですが、基本的にこれは死亡した際にお金が支払われます。しかし、人間だれしもがいつかは死にます。死なないという人はいません。ならば何故こういった保険が存在するのか?人間は基本的に年齢を重ねることに死亡率も高くなっていきます。30歳の人と70歳の人では亡くなる確率が違うわけです。しかし、確率が低いといっても絶対に亡くならないというものでもありません。病気や不慮の事故で残念ながら若くして亡くなってしまう人もいます。生命保険はこういった場合に備えて加入するものです。そのため、私は若い頃に保険の勧誘があっても加入しませんでした。このあたりは考えにもよりますが、自立しているのであれば亡くなっても基本的に迷惑をかける人はいません。葬儀などの費用は貯蓄で賄えるほどはあったので、あえて保険に加入する必要はないだろうと判断しました。
また住宅ローンについても実は様々な支払い方法があります。一長一短でそれぞれにメリット・デメリットがあり、具体的にどの支払い方法が良いとはなかなか言いづらいところがあります。住宅ローンを組む際に、詳しく丁寧に説明してくれれば良いですが、最悪の場合、相手の言うがままに契約を結んでしまう可能性もあります。この辺りも下調べをしておくことで、こちらから提案することもできますし、給料や将来のビジョンを考慮して、自分に合ったローンを組んでもらえるよう交渉もできるでしょう。
仕事に役立てるならどのFP資格を取ればいいの?
FP資格と言っても様々な資格があります。
一番有名なのは国家資格であるFP技能士検定です。FP3級とかFP2級と言われているのがこれです。また民間資格であるAFPやCFPもあります。
取っ掛かりとしてはFP3級でも良いですが、仕事に役立てたいというのであればFP2級は必要になります。企業でも2級までの取得を推奨しているところがほとんどです。またFPとして独立を考えているのであればFP1級やCFPの取得も考慮した方が良いでしょう。
私自身は仕事に活かすことは考えていたのですが、そこまで関連性がないと思ったので、FP2級まで取得しました。知人の保険会社の人も2級まで取得しているという人が多かったです。
あとがき
今回はFP資格が役に立つのかということをテーマにお話させていただきました。
FP資格は役に立たないと言われることもありますが、知識というのはどの場面で役に立つかはわかりません。資格の中には「これいつ使うの?」という内容を勉強するものもあります。しかしFP資格は暮らしに直結するお金について学ぶ資格です。就職や転職にも結びつかないと言われることがありますが、それはどの職種を選ぶかにもよると思います。漠然としたイメージでFP資格を取れば就職や転職に有利になると考えているのであれば、ちょっと考え直した方が良いかもしれません。
しかし、繰り返しになりますが、FP資格で学ぶ内容は暮らしに直結する内容です。仮に就職や転職の役に立たなかったとしても、そこで得た知識は損にならないでしょう。昔からそうですが、世の中は「知っているか」「知らない」かで損得が決まってきます。知っている人は得をしますし、知らない人は残念ながら損をします。知らない人は損をしていることすら知らないでしょう。
マネーリテラシーの必要性を感じる人も多くなり、今では簡単にネットやSNSで情報が手に入ります。しかし学ぶことが苦にならない人は色々と情報を探して勝手に学んでいきますが問題はそういったことが苦手な人です。またお金に関する知識は難しいという思い込みもあるので、学ぶことに抵抗がある人やなかなか重い腰を上げられないという人もいるでしょう。
私はそんな人にこそFP資格をおすすめします。FP資格の良さは広く浅く学ぶことと、最初の敷居が低いことです。「ちょっと興味があるんだけど・・・」という人でも受験しやすいので、気になる方は是非!
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