FP技能士の登録はした方がいいの?しないとどうなるの?

FPについて

FP技能士検定に合格すると会員登録についての案内が送られてきます。

この会員登録はしなければならないものなのでしょうか?

またどんなメリットがあるのか。

今回はFP技能士の会員登録について解説していきます。

FP技能士の会員登録とは?

FP技能士検定に合格するとファイナンシャル・プランナー技能士センター(FP技能士センター)に会員登録することができるようになります。

【FP技能士センターとは?】
FP技能士センターは金融財政事情研究会(きんざい)が運営する技能士のバックアップをしてくれる機関で、実務家としてのFP技能士に、継続的に最新の実務情報と学習の機会を提供してくれます。

 

資格によっては試験に合格するだけでなく協会などへの登録が必要なものもあります。

しかしFP技能士センターへの登録は任意なので、登録するかどうかは本人の判断となります。

登録をしなかったからといって、資格が失効するとか不利益があるわけではないので安心してください。

 

CFP・AFPは登録が必要

きんざいと同じくFPの指定試験期間である日本FP協会があります。

日本FP協会が認定するCFP・AFPは登録が必要となりますので注意してください。

 

会員登録の種類

FP技能士センターへの会員登録は次の4種類があります。

  • 正会員
  • 準会員A
  • 準会員B
  • 準会員C

これらのうちどれかを選んで登録することになります。

イメージとしては「正会員」がフルサービスを受けることができ、準会員A ⇒ B ⇒ Cとなるにつれ、サービスの幅が狭まるという感じです。

 

正会員

正会員は、FP技能士センターのフルサービスを受けることができます。

正会員には一定の継続学習が課され、検定合格後も継続的にファイナンシャル・プランニングの学習を行っていくことが可能です。

FPとして技能水準の保持、質の高いFP技能士であることを示すことになります。

 

受けられるサービス

  • 顔写真入りの会員証
  • 継続テスト・FPドリル等の解答による継続学習ポイント管理サービス
  • 月刊誌「KINZAIファイナンシャル・プラン」の毎月送付(年間12冊)
  • 「FP技能士手帳」「個人の税金ガイドブック」「法人の税金ガイドブック」「金融商品ガイドブック」(各7月発行)の送付
  • FP技能士に必要な書籍等の特別割引
  • セミナーへの割引参加

 

正会員の継続学習について

正会員には継続的な学習が義務づけられます。

具体的には、会員に毎月送付される月刊「KINZAIファイナンシャル・プラン」および会員専用ウェブサイトで実施される「継続テスト」(2カ月に1回出題)や「FPドリル」(毎月出題)、所定のセミナーの受講等により、技能検定の合格級に応じて2年間で以下のポイントを取得する必要があります。

1級FP技能士の正会員 ⇒ 20ポイント
2級FP技能士の正会員 ⇒ 15ポイント
3級FP技能士の正会員 ⇒ 10ポイント

継続テストは2年間で12回実施され、6割以上の正解で、1回につき1級4ポイント、2級3ポイント、3級2ポイントが与えられます。

FPドリルは毎月出題され、登録級にかかわらず6割以上の正解で1ポイントが与えられます。

なお、継続テスト等に係る費用はすべて会費に含まれています。

必要ポイント 継続テスト FPドリル
1級の正会員 ⇒ 20ポイント
2級の正会員 ⇒ 15ポイント
3級の正会員 ⇒ 10ポイント
1級 ⇒ 4ポイント
2級 ⇒ 3ポイント
3級 ⇒ 2ポイント
1ポイント

 

準会員(A・B・C)

準会員は、受けられるサービスの内容が、A・B・Cの3段階に分かれています。

サービス内容 A B C
顔写真入りの会員証
FP技能士手帳
FP技能士に必要な書籍等の特別割引
セミナーへの割引参加
月刊誌「KINZAI ファイナンシャル・プラン」の毎月送付 ×
個人の税金ガイドブック
法人の税金ガイドブック
金融商品ガイドブック
× ×

 

準会員の継続学習について

準会員には、正会員のような継続学習制度はなく正会員に課せられている継続テスト等のサービスも利用できません。

 

会員登録のメリット

それでは会員登録のメリットについて見ていきましょう。

 

正会員または準会員の表記が可能

会員登録をすると名刺などに「FP技能士センター正会員または準会員」を表記することができます。

この表記は単にFP技能検定に合格しただけでなく、合格後も継続的に技能をブラッシュアップしていることを示すことになります。

ただ、一般的に正会員などのシステムを理解している顧客や気にしている顧客はいないと思いますので、活かしていくには何かしらのアピール方法が必要になるでしょう。

 

FP向けの専門誌

会員登録すると、月刊「KINZAIファイナンシャル・プラン」が毎月送付(年間12冊)されます。

1989年に創刊された、歴史のあるファイナンシャル・プランナーのための専門誌で、顧客の資産運用・管理および相談業務、コンサルティング業務に携わる人向け編集されています。

 

会員専用ウェブサイトの活用

会員専用のウェブサイトがあり、セミナー情報をゲットしたり、書籍を割引価格で購入することができます。

他にも各種お知らせ、各種届出・変更等のサービスが会員専用ウェブサイト上で可能です。

正会員は継続テスト・FPドリル等の継続ポイント更新のためのテストも受験でき、取得ポイント数も確認できます。

 

FP技能士手帳

FP技能士手帳はFP技能士センター会員限定で非売品の手帳です。

年金、社会保険、税制、不動産、相続、事業承継などの早見表が多数盛り込まれており、システム手帳にも綴じれるので実務にも使えます。

毎年の税制改正に合わせ、7~8月頃に新年度版が送付されます。

 

ガイドブック

実務で使える「金融商品ガイドブック」「個人の税金ガイドブック」「法人の税金ガイドブック」を手に入れることができます。

金融商品ガイドブック 個人の税金ガイドブック 法人の税金ガイドブック
顧客の多様なニーズに対応できるよう、主要な金融商品を収録。各商品の仕組み、特徴、メリット・デメリットを示し、顧客へのアドバイスのしやすさを追求した構成となっています(A5判 約200ページ)。 顧客から相談の多い不動産、相続・贈与、金融商品などの税金についてコンパクトに解説。携帯用に便利なハンディサイズで、顧客相談に活用できます。税制改正のポイント解説と新旧対照表を収録、一目で改正点がわかります(A5判 約200ページ)。 顧客から相談の多い会社と役員の取引、オーナー株主の事業承継などの税金について見開き2頁でコンパクトに解説。携帯用に便利なハンディサイズで、営業渉外活動に活用できます(A5判 約190ページ)。

 

各種セミナーへの参加

セミナーは勉強の機会でもありますが、FP同士の貴重な情報交換や交流の場でもあります。

毎年2月に東京で開催される「FPシンポジウム大会」、10月~3月に全国約8カ所で開催される「FPフォーラム」等のセミナーへ割引価格で参加することができます。

【過去の講演テーマ】

税制改正のポイント、FPのためのリスク性商品販売の勘所、これからの事業承継とFP実務、FPのための講師術、実践!FP提案事例、など。

 

会員登録するには?登録料はいくら?

会員登録には、会員専用サイトからの申込みと、会員登録申請書による申込みの2つの方法があります。

 

年会費

正会員 10,560円
準会員A 10,560円
準会員B 7,920円
準会員C 3,960円

※入会金・登録手数料等はいっさい不要


会員専用サイト申込みの流れ

新規登録から仮登録 ⇒ メールが送付される ⇒ メール添付URLから本登録

 

【日本FP協会実施検定合格者の場合】
新規登録から仮登録(合格証番号および合格証書画像の登録が必要) ⇒ 仮登録承認手続き ⇒ メールが送付される ⇒ メール添付URLから本登録

 

注意事項

  • 登録後の会員種別(正会員、準会員A・B・C)の変更は不可
  • 顔写真をアップロードしない場合は顔写真なしの会員証になる
  • 会員専用サイトからの申込みの場合、支払い方法はクレジットカードのみ

会員専用サイトはこちら

 

会員登録申請書で申込みの流れ

  1. 会員登録申請書(PDF)をダウンロード
  2. 顔写真と合格証書を用意
  3. 年会費を送金「振込金受取書」または「振込ご利用明細」(コピー可)等を登録申請書所定欄に貼付
  4. 合格証番号を記入(日本FP協会合格者は合格証書のコピーも同封)
  5. 会員規程等に同意のうえ会員登録申請書に必要事項を記入、所定欄に押印
  6. 書類を送付
  7. 「登録手続完了のご案内」が送付される
  8. 登録内容を確認

 

まとめ

  • 登録は任意
  • 会員登録は正会員・準会員A~C
  • 正会員は継続学習が義務となる

 

今回はFP技能士の会員登録について解説させていただきました。

会員登録は必須ではないので登録するかどうかは自由です。

特にメリットがないと感じる人は登録する必要はないですが、FP技能士センターはFP技能士の地位向上に努めている機関なので、FP技能士として安心して活動するために登録するという考え方もあるかと思います。

 

以上、FP技能士の登録はした方がいいの?しないとどうなるの?でした。

最後までお読みいただきありがとうございます!

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