今回はFP1級について解説していきます。
ファイナンシャル・プランニング技能検定には3級、2級、1級とあります。
FP1級とはファイナンシャル・プランニング技能検定の最上級の資格です。
それではFP1級とはどんな資格なのか、見ていきましょう。
FP1級の概要
FP1級とは1級ファイナンシャル・プランニング技能検定のことです。
ファイナンシャル・プランニング技能検定は3級から1級まであり、1級はファイナンシャル・プランニング技能検定の最上級となります。
2級FP技能検定も難しいですが、1級はその比ではないと言っても過言ではありません。
では1級FP技能士はどんな人がとるのか?
恐らく大半の人は会社の昇進条件となっているなど、必要に迫られて取得しているような感じが見受けられます。
会社によっては支店長に昇進する条件として1級FP技能士の取得、としている企業もあります。
またFP事務所を独立開業するような人も取得しています。
1級まで取得しなければ開業できないといったことはありませんが、顧客の信頼性からいっても独立するならば1級まで取得しておいたほうが良いでしょう。
FP1級試験の概要
FP1級(ファイナンシャル・プランニング技能検定1級)は、学科試験と実技試験にて実施されます。
しかし、FP1級の場合、学科試験と実技試験は同じ日に実施されません。
まずは学科試験を受検することになります。
学科試験の合格者は実技試験を受検することができます。
学科試験は金融財政事情研究会(金財)でのみ実施されます。
実技試験は「資産相談業務」が金財、「資産設計提案業務」は日本FP協会で実施されます。
従って、金財で学科試験を受検して、その後の実技試験を金財か日本FP協会で受検することになります。
FP1級の学科試験
出題形式
出題形式は基礎編と応用編の2つの形式から出題されます。
基礎編
マークシート方式による筆記試験
四答択一式
50問
応用編
記述式による筆記試験 5題
試験時間
【基礎編】
10:00~12:30(150分)
【応用編 】
13:30~16:00(150分)
合格基準
200点満点で120点以上
試験範囲
・ライフプランニングと資金計画
・リスク管理
・金融資産運用
・タックスプランニング
・不動産
・相続、事業承継
受験料
8,900円
FP1級の実技試験
試験時間
資産相談業務(金財)
【前半】
受検要領説明
9:55~10:15
実技試験
10:15~13:00
【後半】
受検要領説明
13:00~13:45
実技試験
13:45~16:30
資産設計提案業務(日本FP協会)
13:30~15:30(120分)
審査方法
~資産相談業務(金財)の場合~
金財の実技試験は面接による口述試験です。
面接は、異なる設例課題に基づき、2回行われます。
2回とも、複数の審査委員と対面方式です。
審査は
「関連業法との関係および職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング」
「顧客ニーズおよび問題点の把握」
「問題解決策の検討・分析、顧客の立場に立った対応」
といった観点から行われます。
設例は、それぞれ面接開始の約15分前に渡されます。
各面接の1人当たり所要時間は約12分です。
設例課題の検討にあたっては、とくに指示のない限り、試験日現在施行の法令等に基づいて行います。
~資産設計提案業務(日本FP協会)の場合~
筆記(記述式)
※「択一」「語群選択」「空欄記入」「論述」の各形式を含む。
2題(20問)
合格基準
~資産相談業務(金財)の場合~
配点は、1回目、2回目とも各100点の200点満点です。
合計120点以上が合格となります。
~資産設計提案業務(日本FP協会)の場合~
60点以上(100点満点)
試験範囲
~資産相談業務(金財)の場合~
・資産相談業務
・関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
・個人顧客のニーズ及び問題点の把握
・問題の解決策の検討・分析
・顧客の立場に立った相談
~資産設計提案業務(日本FP協会)の場合~
・資産設計提案業務
・関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
・顧客データの収集と目標の明確化
・顧客のファイナンス状況の分析と評価
・プランの検討・作成と提示
受検手数料
~資産相談業務(金財)の場合~
25,000円
~資産設計提案業務(日本FP協会)の場合~
20,000円
受験資格について
学科試験の受検資格
・2級技能検定合格者で、FP業務に関し1年以上の実務経験を有する者
・FP業務に関し5年以上の実務経験を有する者
・厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格者で、1年以上の実務経験を有する者
実務経験について
次のいずれかに該当する方の多くはおおむね「実務経験を有する者」といえます。
・銀行、保険会社、証券会社、クレジット会社等の金融機関に勤務している方
・保険会社の代理店の職員
・税理士、公認会計士、不動産鑑定士、宅地建物取引士、社会保険労務士、中小企業診断士、弁護士、司法書士、行政書士などで資産に関する相談業務に従事している方
・会計事務所の職員
・不動産会社、建設会社など土地建物の取引・建築・相談業務に従事している方
・投資顧問会社の職員
・生活協同組合などの共済等担当職員
・商品先物取引会社の職員
・一般事業会社および官公庁の福利厚生担当者および金融・財務・経理担当者
・商事会社の商社金融担当者、商事会社やコンピュータ会社等の金融機関営業担当者および金融機関向けソフト開発担当者
金財HPより
実技試験の受験資格
・1級学科試験の合格者(学科合格日の翌々年度末(3月)までが有効期限)
・「FP養成コース」修了者でFP業務に関し1年以上の実務経験を有する者
・日本FP協会のCFP認定者
・日本FP協会のCFP資格審査試験の合格者(合格日の翌々年度末(3月)までが有効期限)
(※FP養成コースとは、一般社団法人金融財政事情研究会が実施する「普通職業訓練短期課程金融実務科FP養成コース」を指します。)
試験日について
学科試験日程
学科試験は毎年1月と9月に実施されます。
実技試験日程
実技試験は「資産相談業務」の場合、金財が年2回試験日を設定します。
学科試験の合格発表後、約6ヶ月以内に実施されます。
日本FP協会が実施する「資産設計提案業務」は毎年9月に実施されます。
2018年度の試験日
1級学科試験
2018年9月9日(日)
【基礎編】 10:00から12:30
【応用編】 13:30から16:00
2019年1月27日(日)
基礎編 10:00から12:30
応用編 13:30から16:00
1級実技試験
資産相談業務(金財)
2018年6月中旬予定
2019年2月中旬予定
資産設計提案業務(日本FP協会)
2018年9月9日(日)
13:30から15:30
FP1級の勉強法
FP1級の勉強法としては、テキストや問題集を本屋などで購入し勉強する独学スタイルか、予備校や通信講座を利用するスタイルになります。
独学が得意という人は自分でテキストや問題集を購入してきて勉強しても良いと思いますが、独学が苦手という人やなかなか時間が取れないという人は予備校や通信講座を利用するのも良いでしょう。
独学のほうが費用は安く済むと思いますが、FP1級の試験範囲は広いため、独学で失敗する人も多いでしょう。
一度、独学で失敗した人は予備校や通信講座を利用していくことをおすすめします。
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